手根管症候群の保存療法:システマティックレビューとネットワークメタアナリシス
Conservative Treatments of Carpal Tunnel Syndrome: A Systematic Review and Network Meta-analysis.
手根管症候群の様々な保存療法を比較したネットワークメタアナリシスにより、徒手療法が短期・中期的な疼痛緩和に最も有効であることが示された。
収録論文: 5件。重要度順に一覧表示しています。
今週の論文配信から、院内共有しやすい臨床上の読みどころをまとめています。
手根管症候群(#4)と肩峰下インピンジメント症候群(#5)において、徒手療法が疼痛緩和、機能障害、可動域改善に有効であることが示された。
アマチュア野球選手の肩峰下疼痛症候群に対し、遠心性運動が水平内転ROMと持久力改善に特異的な効果を示す可能性が示唆された(#1)。
ばね指のコルチゾン注射治療において、夜間伸展装具の追加による有意な効果改善は認められなかった(#2)。
| カテゴリ | 変えること | 変えなくていいこと |
|---|---|---|
| 評価 | 変更根拠なし | 変更根拠なし |
| 運動処方 | 手根管症候群患者に対し、徒手療法を積極的に実施する(#4)。肩峰下インピンジメント症候群患者に対し、胸椎徒手療法を検討する(#5)。肩峰下疼痛症候群のアマチュア野球選手に対し、ホットパック適用とストレッチ運動に加え、3つの遠心性運動の追加を検討する(#1)。 | ばね指のコルチゾン注射に夜間伸展装具を併用すること(#2)。 |
| 患者指導 | 手根管症候群の痛みには、徒手療法が短期・中期的に効果的であるという報告があることを説明する(#4)。肩の痛みや動きにくさに対して、背骨の動きを良くする治療が役立つ可能性があることを説明する(#5)。ばね指の治療では、注射に加えて装具を使っても、効果に大きな差はないことを説明する(#2)。 | 変更根拠なし |
| ホームプログラム | 変更根拠なし | 変更根拠なし |
「院内共有候補」の印は、院内で共有しやすい論文です。気になった論文は、論文の読み方のプロンプト集(信頼性のチェック・自院への当てはめ)で深掘りできます。
Conservative Treatments of Carpal Tunnel Syndrome: A Systematic Review and Network Meta-analysis.
手根管症候群の様々な保存療法を比較したネットワークメタアナリシスにより、徒手療法が短期・中期的な疼痛緩和に最も有効であることが示された。
The effects of eccentric-focused exercises on posterior shoulder tightness in amateur baseball players with subacromial pain syndrome: a randomized controlled trial.
この研究は、肩峰下疼痛症候群を持つアマチュア野球選手において、通常の治療に加えて遠心性集中運動を行うことで、肩の水平内転可動域と持久力がより改善することを示しました。
Does Orthosis Improve Outcomes of Conservative Treatment in Trigger Fingers? A 3-Arm Prospective Randomized Controlled Trial.
ばね指の保存療法において、コルチゾン注射に夜間伸展装具を追加しても、注射単独治療と比較して有意な有効性の改善は認められなかった。ただし、保存療法全体の成功率は高かった。
Effectiveness of Thoracic Spine Manual Therapy in Treating Subacromial Impingement Syndrome: A Systematic Review and Meta-analysis.
このシステマティックレビューとメタアナリシスは、肩峰下インピンジメント症候群(SIS)の疼痛、機能障害、可動域改善において、胸椎徒手療法(TSMT)が短期的に有効であることを示しました。
Effect of instrument-assisted soft tissue mobilization in addition to conventional rehabilitation on pain, range of motion, and functional level in patients with arthroscopic rotator cuff repair: a randomized controlled trial.
関節鏡下腱板修復術後の患者に対し、通常のリハビリに器械補助軟部組織モビライゼーション(IASTM)を追加することで、疼痛、関節可動域、上肢機能の短期的な改善に有効である可能性が示されました。